RUGGED CHINO OFFICER PANTS

私は常々、パンツに苦悩しています。

メンズウェアにおいて、基本的にボトムスはパンツ択一です。一方のトップスには、複数のアイテムが存在し、加えてデザインも複雑なものからシンプルなものまで多岐にわたります。それらを須く受け止めているのが1本のパンツなのです。つまるところ、スタイリングをする上で、決定打となりうる重要な要素がパンツだと私は考えています。

例えば、トップスが複雑なデザインの場合、パンツも同じでは騒がしいスタイリングになってしまう。そこで、シンプルなパンツに履き替えてみる。「なるほど。」バランスが取れてくる。次にトップスをシンプルなものに着替えてみると、「あれ!?なんだか物足りない、、、」些か寂しいスタイリングだな、、、と思ってしまう。そこで、適度に個性を持ちつつも、過度に主張しないパンツが必要になってくるのだが、それが冒頭に書いた私の悩みであり、その答えとして本作をご提案させていただきます。

エージングを前提とするなら本物の先染めチノが必要になります。このクラス特有のハリ・コシのあるチノは、着用によって表面にシボ(凹凸)が生まれ、エージングと共にだんだん風合いが良くなってくる特徴があります。さらに、一般的なチノよりも強撚にしつつ、糸の密度をアップさせることでエージングに耐えうるしっかりとした風合いを作りました。
かくして本作は、エージングを楽しめるパンツとなり、その為には傷や汚れというトッピングも必要なのです。

生地がエージングするなら、釦もそうでなければいけません。よく見てもらうと木目が見て取れるはずです。今シーズン全般にいえることですが、釦は天然の椰子から削り出しています。そして幾度も磨き込むことで美しい光沢を作りました。これもエージングによって姿を変化させていきます。近頃は樹脂製の釦が一般的ですが、それでは将来的な味わいを引き出せません。こういった細部のひとつひとつが完成度を高めるのだと私は考えております。

コインポケットやピスポケットの玉縁は全て細玉で切り、縦方向のシームは環巻き縫いという本格的な仕立て。裾がルイスでフライフロントというクラシックディテールも雰囲気があって面白い。そして、ウエストは腰ベルトレス構造。これは後述させていただく特徴的な尾錠テープに関係しています。

この特徴的な尾錠テープは、ほぼサイドシーム位置からスタートしています。つまり、ヒップ上位置で長い距離を絞ることで、ベルト無しでもご着用いただけるのです。この時、そこそこ絞るとウエストが腰ベルト仕様では少し硬いんです。腰のフィットを考えた時、腰ベルトレス構造は理に叶っています。
勿論、ループが付いていますのでベルトでのご着用もできます。

通常スマホは腰ポケットに入れますよね。
パッチポケットの内側には、小分け収納用の内ポケットが付いています。ここにスマホを入れると安定してて良いですよ。

これも常々思うことですが、しゃがんだ時にセンターバックのループに強い力がかかるので、ウエストがめくれて下着が覗いたりするご経験があるかと思います。最悪の場合はベルトが変形したりします。ところが、上写真はしゃがんでいますがウエストはめくれていません。

腰周辺の構造を変えることで、完全にとはいかないまでも、かなり緩和させることができます。この構造が優れているのはしゃがんだ時にウエストが潜り込んで圧を分散させつつ、立ち上がるとウエストを引き上げてくれるので、後の立ち姿の美しさを損なわない点です。もちろんセンターバックのループだけこのようにしても効果は再現できません。力学に応じた腰まわりの設計が必要となります。

全国的にパンツのコストが上昇しています。
受け手市場になりつつある状況で、もはや国内でパンツを手軽に作れる時代は終わったのかもしれない。それならいっその事、拘り抜くしかないのではないだろうか。

下半身の唯一のアイテムだからこその拘りが本作にはあります。

商品名RUGGED CHINO OFFICER PANTS
品番24105
価格¥41,800 (税抜き 38,000)
展開色カーキ
オリーブ
展開サイズ1・2・3・4
主要素材綿100%
原産国日本製

Khaki

Olive

サイズウエスト股下膝巾裾巾
847627.522
88762822.5
927628.523
96762923.5
単位㎝

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