Frayed Jeans


Blue


White


Frayed Jeans


昔ながらの「狭幅織機」で織られたデニムは佇まいが違う。
それを私は美しいと感じる。きっと当ブログのお客様にもそう感じていただけるはずだ。

しかし「美しい」という表現は一般的には、現代の革新織機で織られたデニムの均一な表面のことを言うのかもしれない、、、
革新織機は高速駆動の生産効率の高さから糸の張力が強い。テンションのかかった生地は硬く、フラットで均一の表情になる。そして製品も同様に、、、

このデニムは「シャトル織機」という旧式織機を使用しています。まずはスピードに関して。
織れる生地幅が違うので面積比でいうと、実に1/5とも1/6とも言われています。それだけ低速で織ると、糸のテンションを弱くできるのです。これが表面に凹凸を作り、ムラを生み「味わい」として製品に現れてくるのだ。そして、柔らかくエージングを楽しめるジーンズとなるわけだ。

次に「エージング」について。デニムの経年変化の代表格は、いわゆる「色落ち」ではないでしょうか。
そのためには、生地の設計が重要になります。使用する糸は1本の糸に太い部分と細い部分をランダムに施した「ムラ糸」を使用しています。紡績技術が発達する以前は自然的に発生していたこの糸の再現こそ、今日の画期的紡績技術の一つと言えます。この糸を使用することで生み出される色の落ち感は近年になり、アジわいとして評価されています。

面白いものですね。均一な糸が引ける時代になって、ムラ糸が評価されるなんて。
レコードなんかも同じですかね、、、そのように考えると、時代を超えて通用するモノは存在しますし、消費の時代だからこそ、本物を見極めたいものです。

私と同じくこの生地を「美しい」と感じたお客様は「HDなお人」だ。

*組み立ては「デニムの聖地」岡山県は児島にて、思う存分職人にやってもらった。
縫製と加工に関しては、別途レポートを上げたい。とてもじゃないけどここには書ききれない、、、


「Frayed」とは「擦り切れた」という意味。まさに履き古したように擦り切れた印象を作りました。当然ここまでエージングが進めばインディゴもそれなりに色落ちしていなくてはいけない。この雰囲気を作り出すのは「職人の力量」次第だ。ここまでくると、私がどうにかできる領域ではない、、、

14oz Selvage Denimにまるで絵を描くかのごとくグラインダーを走らせる。一発勝負のそれは、まさに職人技です。


*多少の寸法の誤差、および個体差がありますが、全て検品済みで許容内での変動になります。ご了承下さい。
*お使いのPC環境によって、色の再現性が異なる場合がございます。
*時間と共に色がいい具合に落ちていき、表情を変化させます。
このエージングをお楽しみいただけるよう企画された商品です。ですので、インディゴ染料の「色落ち」や「色移り」などには十分にご注意ください。

コメントを残す