会場を地元に移して2度目の展示会。
搬入日の朝はあいにくの雨でしたが、会期中は雲一つない晴天が広がる最高の天気。初の緊急事態宣言中の開催となりましたが、東京は展示会の最盛期。バイヤーさんも一日に何件も回っている状況です。
とにもかくにも心配なのは、コロナによる各セレクトさんへの影響。そんな中で向かえた2021年 秋冬展示会でした。

大手のブランドさんは100点を超える品番をずらりとかけたラックが並びますが、T&Sはまだまだ小さなブランドです。限られた品番に拘りを込め、意匠性の高い物づくりを志しています。こうして完成した会場には、さながら個展の風情を感じとれるのでした。
お客様から、商品のご購入に関するお問い合わせを頂戴する中で、完売につき、お取り扱い店をご紹介できないケースが多々ございます。見てから買いたい。というご要望に関しては、お取り扱い店の少なさからして、ご自宅の最寄りには店舗が無いことが大半の為、全国的にほぼ叶うことはありません。このことから「共感していただける店舗様を増やせるように活動しなければならない。」と思い立ち、不慣れな営業を始めたのも今回からです。

いくつかの洋服は「時を経て味わいを増した佇まい」を完成形としてイメージし製作しております。
これを実現させるために一定の期間を要します。これらの洋服は、昨今の移り変わりの激しいトレンド服とは一線を画し、エージングによってその佇まいを進化させるものです。これを上手く組み込んで時流のスタイリングを完成させることをT&Sでは「ヘビーデューティーと現代との接点を見出したい」という言葉で表現し、コンセプトにしています。これは、ひとつのスタイルとして成立するものだと考えております。
TAKE&SONSで表現したいのはスタイルです。
トレンドとは移ろい行くもの。スタイルとは永遠のもの。と私は考えています。

これまで「男が着るからこそカッコいい服を作りたい」と言い続けてきましたが、最近になって女性が着てくれている写真が雑誌やSNSで多く拝見されるようになってきました。
メンズ服・レディース服に関係なく「着こなす」というのはこういう事なんだな。って改めて思ったんです。決して奇をてらったものではなく、そのスタイリングは女性らしく美しいものです。予期していなかっただけに、非常に嬉しく思い、T&Sの新たなページを垣間見た気がしました。

活動を開始して5年が経ちます。これもお客様あってのことです。皆様に支えられてTAKE&SONSは成長していけたらと切に願います。
最後になりますが、全ての関係者とバイヤーの皆様、当HPをご覧のお客さまに感謝の意を。
皆様に、この場を借りてお礼をお伝えさせていただきます。
2021/2/8 TAKE&SONS 山沢