わすれじの、、、

名曲『わすれじのレイド・バック』のことではなく、

ようやく『Randall』からの荷物が届いたんです。
実に5年の歳月をかけて、ついに手元に!

タイトルの「わすれじの、、、」は、この経緯を謳ったものです。

Randallはアメリカを代表するナイフブランド。アメリカの歴史の一部でもある同社のナイフは、多くの博物館に永久展示されています。

用途に応じて数多くのモデルがラインナップされていますが、私はハンティングナイフをオーダーしました。
その名を『ALASKAN SKINNER』といいます。

ALASKAN SKINNERは 1952年、有名なアラスカのガイドTommy Thompsonによって大物猟用に設計されました。SKINNERとは『皮を剥ぐナイフ』のこと。つまりは解体用です。

この独特のフォルムがスキナーナイフの特徴です。このR形状が皮と脂肪の境目にスッと入っていくんですね。

レザーのシースが付属しますが、ハンティングナイフ的には衛生面で不安なので、フィールドで使用するかは分かりません。

Randallは本来カスタムナイフですので、アメリカで購入するならカタログモデルではなく、カスタムオーダーするのが良いかも。ただし5年かかりますが、、、日本国内では基本的にはカタログモデルが販売されていますね。非常に高価ですけど。

カスタムオーダーでは、ブレード材質を炭素鋼とステンレスから選べた気がします。
材質は悩むことなく炭素鋼を選択しました。やはりナイフは研ぎながら使い込んでいくものです。アメリカ人曰く、炭素鋼の方が切れるんだとか。
フィッシングナイフならステンレスが良いかもしれませんね。これ、NASAの飛行士が使うナイフに使用するステンレスと同じステンレス鋼とのこと。ちょっと興味ありますね。

ALASKAN SKINNERのカタログモデルは、ハンドルが防水セメントでラミネートされたレザーワッシャーです。これは非常に美しいのですが、経年変化によって血や脂が入り込むことが予想されます。そうすると衛生面で不安なので、スタッグハンドルにしました。エンドのプレートを真鍮にして、ヒルトも同じく真鍮にすることでバランスを取っています。ブレードは4インチで、、、などなど、カスタムしていくんです。

少し前まで、納期は3年でした。オーダーが入ってから製作するのですから時間はかかります。しかし、5年ともなるとそのこと自体を忘れてしまいそうになります。

なんでも職人の高齢化で、作り手がいなくなっているんだとか。

これはヤバい。日本のみならず、世界的に職人不在の状況が進行しています。
Randallに限らず、職人の魂がこもった作品は一生モノです。
いつの日か入手できなくなるかもしれません。その前に手にしておきたいものです。