フィッシングベストを選択する。

Wading Vest Light ver.(以下Wading Vest)とClassic Fishing Vestはどちらにするか悩みどころではありますが、両者には明確な違いがあります。

Wading Vest Light ver

ひとつは着丈の違いです。
Wading Vestはその名の通り浸水することを前提としたショートレングス仕様となります。

Wading Vest Light ver. & Tunic Shirt

これをファッションの見地からみると、逆に着丈の長いもの、例えばTunic Shirtと合わせると個性的な装いに。

Wading Vest Light ver. & Shop Jacket

ふたつ目は、Wading Vestが「ストラップベスト」だということ。この「ギア性」を活かせば、アウターとも合わせやすいのです。例えばShop Jacketと合わせるとか。
そもそもストラップベストは一番外側にくるアイテムですのでアウターの上に着ても違和感は無いんです。

Classic Fishing Vest

一方の、Classic Fishing Vestはギア要素よりも、完全に洋服要素が優っています。
手持ちよりも着た方が軽く感じるのは、第7頸椎にベストの重心がかかるように設計されているからです。そして、身体から均等にゆとりを配置することで包み込まれるような着用感があります。

Classic Fishing Vestに搭載されたファスナーは10ゲージ。これは「No.10ファスナー」と呼ばれ、古くからHeavy Jacketに用いられてきた歴史があります。こんなファスナーを使っているフィッシングベストを私は見たことがありません。
次に、フロントタック釦の密度に関して。実はこれがこのベストの外観を飛躍的に「洋服の域」まで引き上げてくれているんです。ここには「トラッド」を感じずにはいられません。そのバランスを維持する着丈は一般的なベストくらいでしょう。この着丈でもDeep Wadingでなければ問題ありませんし、何よりファッション的に優れた着丈です。
このように、洋服が持つ様々な要素を集約しているのがClassic Fishing Vestといえます。

Classic Fishing Vest & Fryman Shirt Ⅱ

アウトドアで多く見られるチェックシャツの柄はマドラスやタータンが多いのではないでしょうか。Fryman Shirt Ⅱのチェック柄は、クラシカルなスタイルの範疇でありながらモダンに仕上げられています。
いかなる場面でも「ファッション」という前提が覆ることはないのです。
「Classic Fishing VestはFryman Shirt Ⅱと合わせる為に企画された。」といっても過言ではありません。

Wading Vest Light ver & Classic Fishing Vest

「渓流釣り」はField Lifeの一部であり、TAKE & SONSが掲げるテーマの一角を成しています。
TAKE & SONSの洋服は、フィールドにおける「実用」から「ファッション」まで幅広くご使用いただけるようにデザイン・設計されています。全ては「目的」の為に作られており、その佇まいは都会的なファッションと一線を画すものです。

昨今のトレンドになっているフィッシングベストのように一過性のものではなく、長らくご愛用いただくことで生まれる「エージングによる美しさ」に主眼に置いた物作り。経年変化によって見せる「味わい」こそがこれら商品の魅力となり、洋服本来の佇まいになります。
これが「Heavy Duty」の魅力であり、アウトドアマンの格好良さだと考えております。