想像ですがフィールド志向の皆さは、装いをそこまでカッチとしたくない人が多いのではないでしょうか。そう仮定したところから企画はスタートしました。
洋服における「いい脱力感」とは、着用感を一定レベルでキープしつつ、砕けている必要がある。と私は考えます。そして軽く、柔らかくなければならない。
そのための設計。そして、正確な縫製技量。何より、それを可能にするべく「狙いすました」生地が必要となります。全てが一体となることで、それは調和するのです。
「狙いすました」生地とは何か?
今回、そのポイントは「フィブリル感」にあると考えました。従来、T&Sでは「◯◯100%」を使用してきましたが、組成が1つだと全て同じ「糸の動き」になります。そこで本作では「異なる糸の、異なる動き」を表現することにしました。
大きなシワは、加工によって付くもので、2着とない個性をもたらします。その大きなシワを「波」に例えてご説明すると、波と波の狭間に存在する「さざ波」のようなものをデザインしたということになります。
「いい脱力感」を生む為の「調和」が必要なのです。

羽織るだけの着こなしも良いでしょう。しかし「脱力」しているからこそのタイドアップも良いのでは!?
真逆のスタイリングとは、いつの時代もお洒落に見えるものです。
「フィールダー・バッグス」とは、フィールドを愛してやまない大人の男性に向けたセットアップ企画であり、合わせてご着用いただくことで完成するスタイル様式のことです。
今の気分のままに。
デザインとは「人と時のエッセンス」なのだと私は思います。